こんにちは、競馬をオッズだけで読み解くブログへようこそ。
本日は、2025年6月29日に福島競馬場で行われた**第74回ラジオNIKKEI賞(GIII)**で起きた、非常に興味深いオッズ現象についてお届けします。
この日、1着となったのは1番エキサイトバイオ(荻野極騎手)。
見事な差し切りで重賞タイトルを獲得したものの、そのオッズ変動には不可解な点がいくつも見られました。結論から言えば、「直前だけ爆発的に売れた」一頭だったのです。
📊払戻金(確定配当)
目次
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単勝(1番):760円(4番人気)
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複勝(1番):250円(6番人気)
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馬連(1-5):2,700円
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馬単(1→5):5,090円
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3連複(1-5-7):11,370円
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3連単(1→5→7):55,480円
※レースは芝1800m、良馬場で行われました。
🐎エキサイトバイオ、朝一は「注目されていない一頭」だった
まず注目すべきは、朝一の単勝・複勝オッズです。
9時38分時点でのオッズは以下の通り:
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単勝:13.4倍(9番人気)
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複勝:3.4倍(8番人気)
まったくもって“適性人気”。過剰な支持を受けているわけでも、異常な売れ方をしているわけでもありません。
むしろ「地味で注目度の低い馬」と言っていいでしょう。
また、この時点では他馬に強烈な投票が集中していた形跡もなく、全体的に平穏なオッズ分布でした。
⏱締切直前まで「無風」──誰も注目していなかった
次に、レース約**1時間前(14:40時点)**のオッズ:
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単勝:14.6倍
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複勝:3.8倍
ここでもほぼ動きなし。つまりこの時点でもまだ、誰もエキサイトバイオを特別視していなかったことになります。
さらに**発走5分前(15:39)**にはこうなります:
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単勝:15.8倍
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複勝:4.0倍
依然として9番人気前後のまま。このままなら10番人気で終わっても不思議はなかったのです。
🧨ところが確定オッズで一変──「誰かが知っていた」としか思えない爆売れ
それが、確定オッズでは以下の通りに激変しました:
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単勝:7.6倍(4番人気)
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複勝:2.5倍(6番人気)
なんと、わずか数分~数十秒の間にオッズが半分近くに圧縮。これはつまり、
「締切ギリギリで、相当額の単複票がまとめて入った」
ということを意味します。
通常、重賞レースでは売上規模が大きく、1頭の単複を動かすには数百万円単位の投票が必要です。
にもかかわらず、エキサイトバイオは最後の最後で大幅な人気上昇を見せ、しかも実際に1着となった──これは、**明らかな“怪オッズ現象”**です。
🧑✈️騎手は荻野極──人気先行タイプではない
さらに言えば、鞍上は荻野極騎手。
失礼ながら、普段は地味な存在で、重賞でも穴人気することはあっても**“直前で爆売れするようなタイプの騎手”ではありません**。
馬自体も派手な実績はなく、今回は完全に伏兵という扱い。
それでも「最後にだけ集中的に売れる」──このパターン、いわゆる“知っていた人”によるインサイダー票の可能性が否定できません。
🎯そして現実に、力強く伸びて優勝
レースでは、エキサイトバイオが中団から進出し、直線で馬群を縫うように鋭く伸びて差し切り勝ち。
あれだけ静かだった前半のオッズを思えば、**まるで「知っていた人だけが買った馬」**という印象を受けます。
馬も騎手も地味、前日も当日朝も注目されず、それでも締切直前にだけ爆売れして、結果も1着──。
偶然とは言い切れない出来事が、またひとつ重賞で起きたのです。
📝まとめ:最後の数分間で、誰かが“確信”していた
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朝一:単勝13.4倍、複勝3.4倍(9~8番人気)
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発走5分前までほぼ変動なし
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確定オッズ:単勝7.6倍(4番人気)、複勝2.5倍(6番人気)
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騎手・馬ともに人気先行タイプではない
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最後にだけ「爆売れ」→結果1着
これは偶然か、それとも──。
“最後の票”だけが、すべてを知っていた。
