競馬雑談

勝つのはわかりきっている!?締め切り直前に大穴馬の単勝を大量に買う人達

2021年1月5日(火)中央競馬金杯ウィークの

中山競馬9レース

招福ステークス ダート右1800m ハンデ (16頭)

にて、ある事件が起きました。

 

まずこのレースの結果、配当をご覧ください。

 

1着 11番 サトノディード 9番人気 20.0倍 

セ6 石川裕紀人(54.0)

2着 1番 ダンツエリーゼ 1番人気 3.5倍

牝4 横山典弘(52.0)

3着 15番 キーフラッシュ 4番人気 6.8倍

牡6 宮崎北斗(56.0)

 

払戻金

単勝   11番   2000円

複勝   11番   1370円

     1番    180円

     15番   250円

枠連   1-6   700円

馬連   1-11   13470円

馬単   11-1   45810円

ワイド   1-11   4730円

      11-15  5310円

      1-15   670円

3連複   1-11-15    26880円

3連単   11-1-15   336040円

この結果を見てなにか違和感はないでしょうか?

 

そうです、配当が変なんです。

勝利した11番サトノディードは単勝が20倍で確定していますが、その複勝オッズが1370円ついてしまっています。



確かに複勝という馬券は上限オッズと下限オッズに開きがあり、対象馬以外の3着以内馬によってオッズの変動があります。

対象馬以外が人気の馬たちで3着以内を占めるとオッズは低いほうに近づき、

対象馬以外が人気のない穴馬たちで3着以内を占めるとオッズは高いほうに近づきます。

今回サトノディードの複勝オッズの開きは最終複勝オッズが12.3~18.7倍になっていて、

サトノディード以外で3着以内に入線した馬が1番人気と4番人気の比較的人気サイドの馬で決まっているため、サトノディードの確定複勝オッズは1370円と下限オッズに近くなっています。

それでいてサトノディードの単勝配当が2000円、複勝配当1370円というのは、明らかにバランスがおかしいのです。

これはサトノディードの単勝オッズだけが大量購入されていてしまい単勝のオッズが著しく低下してしまったのが原因なのです。

 

しかし、今の馬券購入者の人たちはとても馬券の買い方がうまく、色んな人達がサトノディードの単勝は買っていたため投票が積み重なって最終的にオッズが低くなってしまったのではないか?と思われがちですが、実はそうではないようです。

 

このサトノディードの単勝オッズの推移ですが、

レース当日

9時40分 サトノディード単勝オッズ 61倍

 

レース発走1時間前

13時26分 サトノディード単勝オッズ 50.1倍

 

レース発走5分前

14時20分 サトノディード単勝オッズ 63.1倍

 

レース発走2分前

14時23分 サトノディード単勝オッズ 19.2倍

 

確定単勝オッズ

14時25分 サトノディード単勝オッズ 20.0倍

と、時間とともに若干のオッズ変動がありましたが大きくオッズが動いたのは、締め切り直前の2分前でした。

単勝オッズが63.1倍から19.2倍と一気に低下したのです。

これは競馬ファンの人たちがみんなで買い占めたのではなく、一部の小数人、もしくは単独者による大量投票があった為なのです。

この中山9レースに行われた招福ステークスですが、午後に行われる注目のレースでハンデ戦かつ16頭立てのフルゲートということもあって、単勝の総売り上げは約5600万円ほどありました。

そんな締め切り直前の総投票数が多い中サトノディードの単勝オッズを63.1倍から20.0倍まで下げるには数十万~数百万円の投票が必要となります。

そして、この馬の複勝が全然売れていないことから、この大量投票をした人物はこの馬の勝利がわかりきっていて複勝を買うまでもないと思っていたのでしょうか?

世の中にはこういった馬券のプロ、内部事情に詳しいインサイダーが大量に馬券を購入して仕掛けてくることがあります。

そして巧妙なのは、単勝の異変に一般の人たちが気付いてもこちらから手がだせないような締め切り直前に馬券を買っているところです。

これはいくら勝つ馬の情報がわかっていても、まだ投票の少ない時間帯で馬券を大量購入してしまうと、極端にオッズが低くなってしまい一般の人たちが何かあるから買ってみようとどんどんマネをして馬券を買われてしまい、結果的に買っていた馬が勝ったとしてもオッズが無駄に下がってしまいます。

それを感ずかれないように、ギリギリまで馬券のプロ、インサイダー達は息をひそめてながら締め切りギリギリまで馬券購入を我慢しているのです。

 

一応、お金持ちの人もしくは小金持ちのユーチューバーの企画投票の可能性もあるのですが、このサトノディードという馬、果たしてアウトサイドの情報(新聞とかサイトなどの表に出ている情報)だけで単勝を大量に買えるような馬なのでしょうか?

 

少しサトノディードのデータを載せますと、

 

サトノディード

騙6歳 2015年4月22日生まれ

調教師 (東) 国枝栄

馬主 サトミホースカンパニー

生産者 社台ファーム

前走

2020年 9月27日 内房S ダート右1800m(16頭)

11着 10番人気 22.1倍  北村宏司(57.0)

 

前々走

2020年 9月6日 古町S ダート左1800m(15頭)

5着 13番人気 38.7倍  北村宏司(54.0)

 

3走前

2020年 5月24日 丹沢S ダート左2100m(8頭)

8着 5番人気 16.倍   田辺裕信(57.0)

 

4走前

2020年 5月3日 4歳上2勝クラス ダート左2100m(16頭)

1着 8番人気 21.9倍  L.ヒューイットソン(57.0)

 

5走前

2019年 12月14日 香取特別 ダート右2400m(16頭)

14着 8番人気 20.2倍  M.デムーロ(57.0)

 

近5走だけの結果ですが、ほとんどのレースで単勝人気が20倍以上あり、着順も不安定で複勝ならまだしも、単勝ともなるとよっぽどの確信情報がない限りとても大金をつぎ込めるような馬ではありません。

したがって、この馬の単勝馬券をただの金持ちやユーチューバーが大量に買っているとはとても思えません。

そもそもこのような人たちが締め切り超ギリギリに馬券を買うとも思えませんし。

 

今回は締め切り超ギリギリでの投票だったのでなかなか馬券を買う前に気づくのが難しかったかもしれませんが、こういった締め切り前の大量投票はレース5~10分前でも確認できることがあるので(パドックが終わった直後)もし極端なオッズの変化に気づいたら、何でその馬が買われているのかわからなくてもマネして買ってみると思わぬ穴馬の激走馬券にありつけるかもしれません。

逆に締め切り前に極端にオッズが高くなってしまった馬は、パドックの状態が良くなく馬券購入を見送られてしまっている可能性があるので注意が必要です。

 

G1レース締め切り直前に複勝が売れた馬は好走しやすい




ABOUT ME
ポテサラ
千葉県中山競馬場の近く出身。ディープインパクトの勝った皐月賞を見に行ったのがきっかけで、競馬にはまる。予想スタイルはパソコンを使った異常投票馬の分析。オッズ分析は当日の9時以降でないとできないため、午前中のレースは買わず、分析に時間を使う。荒れそうなレースしか買わないので、ハンデ戦が大好き。堅く決まりそうなレースは買いません。 デットーリ騎手が来日した際は、東京、阪神と現地にかけつけるほどの競馬好きです。予想以外のことも随時発信していきます。